手作りアロマハンドクリームに挑戦!お好みの精油とシアバターで作るレシピを大公開
乾燥する季節に欠かせないハンドクリームですが、香りや伸び具合などが好みではないものを買ってしまったという経験はありませんか?そんな時におすすめなのが、自分でハンドクリームを手づくりすること。好きなアロマの香りを使ってハンドクリームを作ってみませんか?
2019年12月03日更新
記事の目次
[1]手作りアロマハンドクリームのメリットって?
水洗いなどで手が荒れてしまったり、保湿をして乾燥を防ぎたい時などにハンドクリームを使用する方は多いですよね。でもそのハンドクリームに満足していますか?
香りや伸び具合などが好みでない物を買ってしまってがっかりすることもよくあるのが事実です。
そんな時には自分でハンドクリームを作ってみましょう!好きなアロマの香りをつけることも意外と簡単なんです。
自分に合ったものが作れる!
手作りハンドクリームの1番のメリットは自分好みのものが作れるところです。
市販のものを使用した時に、「なんだか香りが合わないな」「ちょっとべたつき過ぎるな」など、期待していたものと違ったことがないでしょうか?
手作りをすれば精油(エッセンシャルオイル)というもので好きな香りを作ることが出来ますし、油分を調整すれば好みの伸びを実現することができます。
また、なるべくなら体にいい成分をつけたいですよね。
市販の物の成分表を見ると、たくさんの種類が書いてあり、それが一体どんなものなのかを調べるだけで一苦労です。
手作りをすることで、ほしい効果が出やすい成分のものを、安心できる素材から作ることができます。保存料などの添加物が入らないのも嬉しいポイントです。
コスパがいい!
自分で作るとなると、まずは作る時に必要な道具から集めなくてはいけないので、初めは出費が生じます。
しかしそれほど高いものではないですし、長く愛用できますので、長い目で見れば市販のハンドクリームを買い続けるよりお得になります。
また、作る分量も自分で決められますので、お買い得だと思って買った大容量のハンドクリームが使いきれず、結局捨ててしまったなんてこともおきませんよ。
それでは、手作りアロマハンドクリームにはどんな道具が必要なのかみていきましょう。
[2]手作りハンドクリームに必要な道具
まずは道具から揃えていきましょう。家にあるもので替えが利くものがあればそちらを使用してもらって問題ありません。
ただ、なるべくハンドクリーム製作専用の道具にするのが良いでしょう。
ビーカー
材料を入れて湯煎にかけるときに使用しますので、耐熱性のものであればビーカーでなくても構いません。大量に作る予定でないのなら、大きすぎない容器を選ぶようにしましょう。100ml以内くらいで探してみてください。
鍋
湯煎をするときに使用します。現在ご家庭で使われている鍋で問題ありません。
攪拌(かくはん)用のガラス棒
湯煎をして溶けた材料を混ぜるときに使用します。こちらも耐熱性のものが好ましいですが、使い捨てでいいのなら割りばしでも構いません。
容器
作る分量が入る容器を用意します。ガラス製ですと、煮沸消毒ができますので繰り返し使用できます。また、ボトルに香りが残りにくい利点があります。
樹脂製の容器は持ち運びするときには便利で値段もガラスより安く上がります。お好みのものをそろえてみてください。
[3]手作りハンドクリーム必要な材料
次に、どのような材料でアロマハンドクリームが作れるのか見ていきましょう。
シアバター
シアの木の実から採れる植物性油脂のことをシアバターと呼びます。日本で有名になったのは、ロクシタンを始めとする人気化粧品ブランドが取り扱うようになったからです。
保湿クリームの原料としてシアバターを取り入れた事により、美肌効果に優れていると、女性から話題になりました。
しかしシアバターは1,000年以上も前から、原産諸国の西アフリカから中央アフリカで、食料として、また民間療法のひとつとして馴染みがあり生活に深く根ざしてきました。
シアバターは、保湿力がとても高いので、感想を防ぎリッチなうるおいを与えてくれるため、美容にも使われていました。
もちろん全身に使うことができます。顔やボディを柔らかく整えてくれるだけでなく、髪や爪にも使えて夏の紫外線からも守ってくれます。
エアコンや冬の乾いた空気など、乾燥は女性にとって1年を通して心配の種なのでずっと使うことができますね。
その抜群の保湿力のほかにも、テクスチャーがとても扱いやすいことが、人気の一つとなっています。
およそ36℃の融点で固さに変化がでてきますので常温では固形のままです。つまり人肌の温度で溶けだします。手のひらで温めると次第にとろけてクリーム状になるのです。
植物油(キャリアオイル)
植物の油脂や液体ワックス(ワックスエステル)を抽出して作られる植物油はキャリアオイルとも呼ばれます。精油を使用する時に、濃度がかなり濃くそのままでは肌に直接付けられないので、基本は植物油(キャリアオイル)に薄めてから肌に使用します。
これは精油の水に溶けにくく脂に溶けやすいという性質を利用しています。
精油の有効成分を効率的に皮膚へと運ぶという意味で、「carry」からキャリアオイルという呼ばれ方をするようになったと言われています。
<植物油の種類>
植物油(キャリアオイル)は様々な種類があるので選ぶ時に迷ってしまうかもしれません。初心者の方へお勧めしたいのは、ホホバオイルです。
抗酸化力が強く変質しにくいためです。また肌の皮脂成分ととても似ているのでアレルギー反応が出にくい利点があります。
それに加え皮膚に吸収されやすく、テクスチャーはサラサラとした感じになりますので使いやすいオイルです。
ホホバオイル以外にも、オリーブオイルやツバキオイルなども使いやすいオイルです。
下記のような植物油(キャリアオイル)がハンドクリーム作りのときに使いやすいでしょう。
■ホホバオイル
■オリーブオイル
■ツバキオイル
■アボカドオイル
■スィートアーモンドオイル
自分好みの植物油(キャリアオイル)を見つけてください。
みつろう
「みつろう」とは、ミツバチが作り出す天然のロウのことで、ビーワックス、ビーズワックスとも呼ばれておりミツバチの巣の材料になっているものです。
昔からキャンドルなどに使われていました。
電気のない時代、キャンドルを大量に使う教会では、はちみつではなくみつろうを採るためにミツバチを飼っていたという話もあります。
花の蜜をハチミツにする時に蝋腺から分泌されるのがみつろうですが、その量はハチミツ10gに対して1gのみです。そのため、大変貴重な成分となっています。
キャンドルの原料のほかには、カヌレという伝統菓子の材料として使われていました。唯一食べる事ができる「ロウ」なのです。
食べれるほど安全性が高いため、化粧品や医療用品など、ロウやワックス以外にも幅広く活用されています。
ただ、食用として使用する事はできるのですが甘みはありません。ミツバチが作り出しているときくと甘いものを想像してしまうので意外ですね。
なのでそのまま食べても美味しくはありませんので注意して下さい。日本では化粧品の原料のほか、皮革製品や木材のワックスに活用される事が多いようです。
精油
精油はエッセンシャルオイルとも呼ばれ、植物からさまざまな方法で抽出した揮発性の芳香物質のことです。
それぞれの植物によって独特の香りを持っているのが特徴で、皮を絞ったり、花や葉っぱを蒸したりとひと手間かけて作ります。
しかし、ラベンダーだとだいたい100~200㎏も必要で、バラからはトン単位で必要になってくる大変貴重なエッセンスとなっています。
精油(エッセンシャルオイル)は300種類ほどあると言われていて、その中から自分の好みの香りや効能を探すのはとても大変ですお気に入りを見つける作業も楽しみの一つではあります。
数ある精油の中でも、特に有名で初心者でも使いやすいおすすめのものをピックアップしてみました。
どんな香りがするのかと、効能も説明していますので、自分の好みのハンドクリームにするための参考にしてください。
<オレンジスウィート>
特徴:甘酸っぱいフルーティーな香り
効能:リラックス効果・血行促進作用
<シトロネラ>
特徴:爽やかな清涼感のある香り
効能:抗炎症作用 ・虫よけ効果・鎮痛作用
<ラベンダー>
特徴: なめらかなフローラルの香り
効能:リラックス効果・ 抗炎症作用・鎮痛作用
<ゼラニウム>
特徴:バラのようなフローラルで甘い香り
効能:殺菌・血行促進作用・ホルモンバランス調整作用
<ローマンカモミール>
特徴:りんごの香りに似たフルーティーで甘い香り
効能:保湿作用・抗炎症作用・抗アレルギー作用
<ローズマリー>
特徴:すっきり清涼感があるハーブの香り
効能:アンチエイジング効果・抗酸化作用
<ローズウッド>
特徴:柑橘系の精油と相性が良いウッディ―なの香り
効能:抗菌・殺菌作用 鎮痛・鎮静作用
<フランキンセンス>
特徴:ウッディーでスパイシーな香り
効能:細胞成長促進作用・アンチエイジング効果・収れん作用
<ローズ>
特徴:女性らしさ溢れるゴージャスで甘い香り
効能:鎮静作用・アンチエイジング効果・保湿作用
<イランイラン>
特徴:官能的で独特な甘い香り
効能:安眠作用 ・抗炎症作用・鎮静作用
[4]シアバターで作るハンドクリームレシピ
それではアロマハンドクリームの作り方を見ていきましょう。今回の分量は20g分ですので、必要に応じてかえてください。
材料 20g分
■シアバター 14g
■植物油 4mL
■みつろう 2g
■精油 4滴
※季節やお好みのテクスチャーによって配分調節してください。
作り方
1.材料をはかる
まずは上記の分量を量って精油以外の材料をビーカーに入れていきます。分量は少しぐらい誤差があっても大丈夫です。
みつろうが多いと固くなるなど、クリームの固さに誤差が出るだけです。
出来上がってから思ったものと違うと感じたら、一度溶かして作り直せますので安心してください。
2.精油以外の材料を湯煎にかける
次に鍋に水を張り、その中に先ほどのビーカーを入れて火をかけます。水が沸騰したら湯煎します。
直火にしてしまうと急激に温度が上がってしまう恐れがあるため、湯煎でじっくり温めるようにしてください。
温め過ぎると品質が劣化してしまうので湯煎は火を止めた状態で行うようにしましょうすべての材料が溶けだしたら、攪拌(かくはん)用のガラス棒で混ぜ合わせます。
みつろうは65度~70度で溶けだしますので、この材料の中では最後に溶けます。みつろうをしっかりと溶かして、植物油とからめるように混ぜ合わせてください。
ここで材料をなじませておくのがポイントとなります。
3.精油を加える
しっかりと混ぜ合わさったら、精油を加えていきます。精油は熱に弱い性質がありますので、まずビーカーを湯煎から取り出して、精油を加えるようにしてください。
しかし、湯煎を外すと中の液体はどんどん固まってきますので、素早く混ぜ合わせるようにしましょう。
4.クリームを容器に移す
すべての材料が混ざり合ったら容器に移します。ここでクリームはまだ熱いので、注意して移し替えるようにしてください。
このまま冷まして固まれば、手作りアロマハンドクリームの完成です。はかる、溶かす、混ぜるだけでできてしまうので簡単ですね。
[5]ハンドクリームを作るときに気を付けるべきこと
簡単に手作りハンドクリームを作れることはわかりましたが、いくつか注意していただきたい点があるのでまとめてみました。
パッチテストを行う
肌の弱い人などは、特定の精油が体質に合わなかったり、刺激になってしまう場合があります。
肌が弱くなくても体質に合わない成分があるかもしれませんので、肌につけるものはなるべくパッチテストをするようにしましょう。
それだけで肌トラブルを起こす可能性が低くなります。もしかゆみや炎症などの、異常な症状が出たら使用を中止し、症状がひどく出るようでしたら皮膚科の診察を受けてください。
精油(エッセンシャルオイル)の分量
精油(エッセンシャルオイル)は直接肌につけられないので、植物油(キャリアオイル)で希釈するほど刺激が強いものです。
いい香りだからだと、多く入れるぎてしまうとその刺激で体に悪影響が出てしまうことがあります。
ハンドクリームに使用する時の分量は、多くても全体の2%まででとどめるようにしてください。
保存容器に注意
雑菌や異物が混入にしていると手作り化粧品の劣化が早まったり、肌トラブルを起こしてしまう可能性があります。
そのため、ハンドクリームを手作りするときは必ず手を洗い、容器はエタノール消毒や煮沸消毒をしてから使うようにしましょう。
保存期間は?
植物油を使用しているクリームは だいたい1ヶ月を目安にして使い切るようにしてくだい。
1か月以内に使いきれる量を作るようにしてくださいね。保管する場所は高温多湿な場所を避けて、冷暗所に保管しましょう。
冷蔵庫に入れて保管してもいいですが、クリームが固まってしまうので、使用する時は常温に戻してから使用してください。
作った日をラベルに書いて保存容器に貼っておくと、管理がしやすくなりますのでお勧めです。
[6]世界に一つの自分だけのハンドクリームを作ろう
いかがでしたでしょうか?手作りのハンドクリームなんて難しそうと思っていた方も、意外と簡単に作ることができて驚いたのではないでしょうか。
一つ一つ道具や材料を集めるのが面倒な場合は、全部が入ったキットなども売っていますので、探してみてください。植物油や精油にこだわりだすと、レシピのレパートリーはどんどん広がります。お気に入りを見つけるのも楽しみの一つになりますよ。
ぜひ、無添加で安全な自分だけのアロマハンドクリームを作ってみてください。
※アロマオイル(精油/エッセンシャルオイル)を使う際の注意点
アロマオイルは医薬品ではないため、「治療」できるものではありません。ここに掲載されている内容は精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。症状がひどい場合は医療機関を受診することをおすすめいたします。実際にアロマの香りに癒されるという方はたくさんいます。自分の体の状態や気分に合わせて上手に取り入れてくださいね。